宝塚歌劇の美学を学びましょう!

音月 桂 語録 -歴史ロマン『花供養』近衛信尋を演じて



宝塚歴史ロマン 『花供養』

宝塚歌劇90周年記念宝塚 歴史ロマン『花供養』近衛信尋を演じて

初めてこの役を頂いた時はわくわくした気持ちよりプレッシャーや不安の方が大きくて・・・。台本を少し見てパタンと閉じてしまって・・・。自分では出来ないかも知れないと思ってしまったんです。

台詞に愛という言葉出てきませんが、信尋にはお与津様と兄上の後水尾天皇、そして近衛家の家中に対する愛情があります。ただ、そういった温かいものの中に、例えばお与津様を愛していながら兄上とお与津様を事を見守らなければならない葛藤など、複雑なものが沢山ある作品だと感じて、素敵だなと思ってまた台本を閉じ・・・。

それだけ素晴らしい作品に出演させて頂くというだけで光栄なのですが、台詞が身体に入っていると楽しくなって来たんです。
演じる楽しさを覚えてくると、今日はこんな風に演ってみようかと考えたり、トムさん(轟悠)の芝居が変わったことによって自分の身体が勝手に反応してしたりして・・・。

2004年(平成16年)歌劇9月号 宝塚歌劇90周年記念 日生劇場特別公演『花供養』座談会より(抜粋)

さて、宝塚歌劇の記念公演で膨大な台詞回しの相手は轟悠、困難な役に挑戦しながら、芝居の楽しさを感じたようです。さて、この公演の評価は?

信尋の役の音月は、第一幕から台詞がしっかりしており、青年公卿の凛々しさもあり、なかなかの腕達者であることが分かる。この幕でその演技力が本物であることを立証して見せた。轟との台詞の応酬など十分だった。(抜粋)評:宮辻政夫氏

2004年(平成16年)歌劇12月号

特に終盤、お与津御寮人出家の場面は、轟をむこうに母性さえ漂わせた白羽ゆりと、屈折し切ない役どころを演じた音月桂、そしてすべてを受けとめる懐の深さをもつ轟悠、三者三様の存在感が際立つ一番の見せ場となった。(抜粋) (李舟)
2004年(平成16年)歌劇10月号 「高声低声」

この『花供養』は、宝塚歌劇90周年記念として2004年9月1日〜9月23日、東京日生劇場で公演。公演では、「近衛信尋という役で膨大な台詞をこの若さでこれだけ明確に言えている」と轟悠からの賞賛の言葉もありました。

KEIさんにとって、それまではどちらか言えば、歌やダンスの方が好きだったようですが、この役をこなして「芝居は楽しい!」と開眼したようです。
しかも、この時の衣装と雰囲気は公卿そのもの、まさにはまり役だったかもしれませんね。


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